卒後研修会セミナー

第13回

日時:平成13年5月26日(土)午後7時より
場所:宮城県歯科医師会館
講師:東北大学大学院歯学研究科 口腔診断・放射線学分野 丸茂 町子 先生
演題名:歯学部との出会い
   1、 歯学部と共に歩んで
   2、 研究紹介―二本の樹を育てて(シェーグレン症候群、口腔扁平苔癬)

<抄録> 停年退官にあたり、私の仕事人生の総てといえる35年間を、東北大学歯学部と共に歩んで参りましたので、歯学部誕生前の昭和39年医学部歯科口腔外科時代から昭和40年の歯学部誕生から今日に至るまでの歴史を振り返って、懐かしい写真や様々な思い出話をさせて頂きたいと思います。
研究紹介では、ライフワークとなったシェーグレン症候群の臨床統計的検討、免疫学的検討、特に、抗唾液腺管抗体の唾液腺培養細胞を対応抗原とした診断法やVirus学的研究を中心に紹介させて頂きたいとおもいます。口腔扁平苔癬については、粘膜表面微細構造について剥離細胞所見、低真空走査顕微鏡所見を供覧し、細胞の膜系に存在する複合糖質の糖鎖構造の変化を糖結合性蛋白WGA(小麦胚芽レクチン)を用いて、FITC、Gold、HRPなどで可視化し、光顕、共焦点レーザー顕微鏡、透過型顕微鏡による観察所見を報告させていただきたいと思います。

<講演内容> 歯学部誕生の当時から、これまでの変化や裏事情などの状況をつぶさに見てこられた先生のお話がありました。創設については、今年同じく停年退官された臨床検査室の小野田さんのお話もあり、歯学部1回生も知らない創設前期の苦労話も披露していただきました。
研究面では、口腔外科に所属していらっしゃった当時からのテーマであるシェーグレン症候群、口腔扁平苔癬について、これまでの研究成果を報告していただきました。特に、免疫学的な手法を用いた検索では、明解な顕微鏡写真と結果が示され、参加された先生方にも分かりやすいお話でした。最後の方でお話があった、剥離上皮細胞を扁平苔癬の診断に用いるという所では、これからの研究の方向付けも示していただきました。
先生御自身、お孫さんの子守りなどでお忙しい中、会員の皆さんに貴重な講演をいただきました。また当日は、県外からも参加され、先生ゆかりの懐かしい会員の方々にも参加いただきました。