第20回(2005年) 『口腔成育』−子供の歯科医療への新たな取り込みが始まる−
第20回卒後研修委員会は、「口腔成育」−子供の歯科医療への新たな取り込みが始まる−と題しまして8月21日に開催いたしました。
最近、子どもの歯科医療において「口腔成育」、すなわち「病気や障害の有無にかかわらず、子どもたちの口の働きが十分に活かされ、心身ともに健全に育つように保護者らとともに考え、ライフステージを通して継続的な支援を行う」という新しい医療概念が芽生えています。これは、キュア中心のこれまでの医療から、子どもたちのソーシャル面をもしっかり支え、継続的なケアを中心とした総合連携医療への転換を意味しています。
そこで、今回、子どもたちの口腔を健全に育むために、真正面から取り組み、多方面で活躍中の本会会員の3名の先生方をお招きして御講演いただきました。
猪狩和子先生(東北大学大学院歯学研究科小児発達歯科学分野講師)には、子どもが主体となって自身の口腔保健意識を育み、それによって自身の生活の質を高めていけることを目標とした子育ち支援としての「口腔成育」を、高橋信博先生(東北大学大学院歯学研究科口腔生化学分野教授)には、う蝕、歯周病、口臭症という、いずれも口腔細菌叢に起因する歯科疾患群の発症メカニズムとその予防戦略を例に口腔細菌叢のメンテナンスから見る「口腔成育」を、菅原準二先生(東北大学大学院歯学研究科顎口腔矯正学分野助教授)には、大学病院という医療環境で、咬合治療を実践してきた一人の矯正歯科医という立場からの「口腔成育」をお話いただきました。
ライフサイクルを通じた口腔成育は21世紀の歯科医療の大きな目標となるものですから、参加された方々にとっても大変有意義な講演になったかと思われます。参加人数は、71名(うち歯科医師48名)でした。


